M103A2 その5

とりあえず、組み立て完了!

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下地は以前DIYで使用した水性カラーのつや消のスプレーを吹きかけてみる。

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吹き付けると、少し泡立つので嫌な予感がしたのですが、時間がたつときれいになりました。
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その後アクリル塗料を、エアーブラシで塗装!
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下地との相性が心配だったのですが、うまくのりました。
明暗も出ていい感じ!

エナメルにオレンジと茶の油絵の具を混ぜて、フィルタリング。

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1日置いたらこんな感じでした。
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いい感じと思ったつかの間、デカールをはり忘れてたことに気付きました・・

段取り無視がプラモデルの醍醐味!と無理矢理プラスに捉えてw

先に進みます!

プラスチック成形あるある

射出成形機は様々な金型を乗せて、生産します。

金型と成形機には相性があります。

人間同士と同じですw

Aの成形機でいくら条件をいじくりまわしても、

きちっとした成形品ができなかったのに、

Bの機械で、一発OK!

なんてことがよくありますw

工場には8台の成形機がありますが、

それぞれ個性があります。

良いとこも悪いとこも。

これまた人間と同じですねw

M103A2 その2

 

プラスチック成形を生業にしているせいか、プラモデルを購入すると組立前に各ランナーを入念に観察してしまいますw

 

各メーカーさんによって個性があるので、楽しいです。

 

毎回、突出しピン跡のチェックからはじめます。

 

突出しピンとは、成形金型に溶けた樹脂を充填して、固化した樹脂(プラモデルだと各ランナー)を金型から押し出す役割をします。

言葉足らずで分かりにくいと思いますので動画を参考にw

 

www.youtube.com

金型が開き2:00のときに固化したプラスチック金型から浮き上がります。

これは、突出しピンによって押されて金型から出てきたものです。

 

3:00だともっと近づいてて分かりやすいかと。

 

 

突出しピンが無いと冷えて固化したプラスチックが金型にへばり付いて抜けません。プラスチック製品は形が入り組んでおり、突出しピンのアシストが必要です。

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↑このようなピンが金型に何本も組み込まれてます。

 

しかし、突きだされる箇所には、突きだしピンの跡が残ります。

通常多く使われる丸ピンですと、円形の突出し跡が残ります。

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丸い跡がそうです。

 

なので突出しピンは通常外観に影響のない場所に設けられます。

 

モデラーにとって、外観に残る突出し跡ほど厄介なものはないでしょうw

きれいに処理するのはとても面倒です。

 

なので通常は外観に影響しないように、突出しピンの構造がある、金型のコア側(オス側)に外観に影響しない裏側を掘り込みます。

 

そして、キャビ側(メス側)に外観側を掘り込みます。

 

しかし、プラモデルは特に裏表両面が外観になるパーツも少なくないです。

 

できれば、メーカーさんとしても裏表きれいで、なおかつランナーが金型からバランス良く、抜き出したい所です。

 

そこで今回のM103-A2のドラゴンさんのキットで多様しているのが

 パーツに「捨てボス」というのを設けることで解消しています。

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パーツを突きピンで押し出すかわりにこの「捨てボス」を突き出しピンで押出すのです。

 

もちろん、「捨てボス」はパーツとしては無用なモノなので、使用時はパーツからカットします。

突きだし跡の処理に比べれば、とても楽です。

 

今回のキットは捨てボスが多様されていてます。

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 捨てボスのオンパレード!

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↑先程の裏面です、裏面もしっかりモールドされてます!

 

 

 

なんて観察してしまうんで、なかなか組立に入れないんですよねw

 

どこのメーカーさんが凄いとかではなく、それぞれのメーカーさんの考え方、こだわりが伝わってきて楽しいです。

 

このドラゴンさんのキットを組立終わるころには、捨てボスの山が出来てるでしょうw

 

 

 

 

 

 

 

少しドジな?ハイアットさん

今では安い価格で手に入るプラスチック製品ですが、

はるか昔にはプラスチックに置き換わる前の姿の製品が流通していました。

例えば、ビリヤードのボール、

現在は硬質のプラスチックで出来ていますが、

昔は象牙を利用していました。

ビリヤードが流行るにつれ、ボールは大量に生産されはじめます。
案の定、象の乱獲により原料不足に…

そこで、象牙の代用できるものはないかと懸賞付きのアイデア募集がされたそうです。

その賞金を射止めたのが「プラスチックの祖」と呼ばれる。ジョン・ハイアットさんです!

彼がうっかり、仕事場で「コロジオン」という薬剤を机にこぼしたまま帰宅し、
翌日には机に固体化したコロジオンがありました。

この、経緯がビリヤードボールにつながりました。

想像ですが、ハイアットさんがもっと物事に慎重で、後片付けをきちんとする几帳面な性格な「きちんとさん」だったら、

固体化したコロジオンが机に散乱してなかったのかなとw

プラスチックの普及も遅れていたかもしれませんね。


イデアは予期しない失敗やアクシデントによって産み出されるとよくいいますね。



このコロジオン、薬局に売っている「水絆創膏」として現在も利用されています。

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パッケージにはピロキシリンとあります。
おそらく、コロジオンに含まれる成分でしょう。

私もよくプラスチックの仕上げ作業で指に切傷をつけるんで、愛用しています。
ハイアットさん並みにドジる事があるのでw

何か新発見出来ないか期待してますがw


ハイアットさんの発見が現在のプラスチックの前身「セルロイド」へと移っていきます。